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一般社団法人 日本韓食振興協会、日本における韓食の世界化を推進する団体

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観光地と郷土食&行事

観光地・郷土料理・特産物めぐり −公州−

半世紀以上の歴史を持つ世界大百済典が百済の古都、公州と扶余で華麗に開幕した。
同祭典は奈良県の平城遷都1300年祭と連携したものだが、今年は公州と扶余合同で開催することで一段とスケールがアップされた。公州市を流れる錦江の水辺では、百済の歴史と繁栄をテーマにしたミュージカル(水上公演)や百済と交流があった各国使節団の行列、市民総出の百済時代の衣装と仮面をかぶった行列など、多彩なイベントが繰り広げられている。
また、扶余では期間中、百済文化団地でサビ宮の建物や当時の行事をリアルに再現。同団地周辺では、馬180頭、120人が参加する騎馬軍団の行進など、多彩な催しが行われている。
百済の都があった公州。ここは元々は熊津(ウンジン)と呼ばれ、文周王が475年、高句麗に破れ漢城(現在のソウル)からここに都を遷したところ。
扶余も百済時代の遺跡や観光名所が多いが、ここ公州も扶余に劣らず見所が多く、大百済典を見る期間中に観光名所、地の名物料理などを見学、味わってみてはいかがだろう。
観光名所で特におすすめしたいのが、公州の象徴とも言える公山城。百済時代の山城も一部残っているが、現在の石の城郭は朝鮮王朝時代に復元されたもの。城郭内には王宮跡や東西南北の城門、鬱蒼と茂った森は散策にはもってこいのコースで、悠然と流れる錦江と市内が見渡せる。
また、韓日の古代史を塗り替えた有名な宋山里古墳群の中の武寧王陵と発掘当時の模型館、博物館に展示されている出土遺物は、両国の文化がいかに共通性がであるかを教えてくれる。
中旬であれば、国立公園・鶏龍山とその山道にある甲寺、東鶴寺周辺の森と渓谷の紅葉を満喫できる。その他にもテーマパークや各時代の博物館など、観光と歴史体験には事欠かない。

味と粋のふるさと全州への旅

全羅北道・全州は、昔から「味と粋のふるさと」「芸術の都267といわれ、最も韓国的な伝統が息づく都市の筆頭にあげられる。三国時代には後百済の都として栄え、朝鮮王朝500年の花を咲かせた朝鮮王朝発祥の地。周りの東・南・西部が山に囲まれた盆地で、その肥沃な湖南平野に穀倉地帯が広がり、昔から食文化が発達してきた。ピビンバ、コンナムルクッパなども全州生まれの料理。また全州は67の文化財をはじめ、有形・無形文化財や名所が点在し、歴史の街として様々な伝統文化イベントが1年を通して繰り広げられる。
全州の魅力は、何と言っても全州ピビンバと韓定食に代表される多彩な料理、そして各料理を引き立てるマッコリなどの伝統酒の豊富さ。韓国国民ですら食の旅に行きたい都市として、この全州を真っ先に選ぶほどだ。
その全州が今、世界的に脚光を浴びている。昨年11月、 世界スローシティー連盟から大都市では初めて、スローシティーとして認定されたからだ。その根拠となったのが、韓国料理を代表する全州ビビンパと韓紙、パンソリなどの韓(ハン)スタイル(韓国伝統文化をブランド化した物)の本場であるという点。
以来、各国から観光客が引きも切らずに訪れるようになった。その目的は伝統飲食への好奇心もさることながら韓国伝統家屋が集中している韓屋村への入村だ。韓屋村には数十年から数百年前の伝統家屋もあり、民宿や伝統料理店、伝統工芸店が点在し、異次元の世界の中でゆったりとした生活を体験できる。一部の韓屋体験宿泊施設では、伝統茶作りなどの茶

ハンチュジョンジャ(やかん1杯)

全州は韓国3大マッコリの名産地。

大小さまざまな酒蔵があり、毎日のように生マッコリを生産、全国に販売している。全州にはマッコリ店が集中している一角があり、いつも庶民で賑わっている。
全州のマッコリ店で有名なのが「ハンチュジョンジャ」。やかん1杯の意味だが、どこの店でも『ハンチュジョンジャ』と注文すれば、写真のようにやかんに入ったマッコリに10品以上のおかずがついてくる。
これで何と15,000ウォン。この価格で3〜4人が飲んで食べられるのだから驚きだ。
「ハンチュジョンジャ」を『ト ハナ(もう1杯)』と追加注文すると、今度は違うより豪華なおかずがついてくる。こんなシステムは全州だけ。全州に行ったらぜひ、生の全州マッコリを楽しんで欲しい。価格以上の満足考えられることは間違いない。ただし、お店は町外れの小さなところは避け、飲食店が立ち並んだなるべく大きなお店に入るのがコツ。


全州ピビンバ朝鮮時代3代料理の1つ

「味の都」と呼ばれるだけあって、全州には韓定食からペッパン(素朴な韓定食)、もやしクッパ、ピビンバをはじめとする韓国料理の粋がそろっている。中でも有名なのがピビンバの王様と言われる全州ピビンバ。最近ではパリやニューヨークにも進出し、世界的に知られるようになった。
ピビンバといえば、全州と慶尚南道の晋州、黄海道・海州のそれが有名であるが、全州ピビンバは一段階次元の高い食べ物として評価されてきた。さらに言えば、平壌の冷麺、開城の湯飯(タンパン。クッパの一種)とともに、朝鮮時代三大料理の一つとして屈指の存在であった。
全州ピビンバで真っ先に思い浮かぶのが真鍮の器。外側が金槌で叩いてへこんだような打痕があり、硬そうでありながらも、ややくすんだ金色が、いかにも高級感を漂わせている。この器は、昔から庶民から王様まで地位の上下を問わず、韓国人が好んで使った固有のご飯の器だ。
真鍮の器に盛られた白いご飯の上にのせられた赤いユッケ、サクサクとしたコンナムル(大豆もやし)、丁寧に焼いた黄白錦糸卵とクチナシの実で染めたムック、卵の黄身など、あたかもセットンチョゴリ(五色の子供のチョゴリ)をかわいらしく着飾ったような色とりどりの野菜の具を見ていると、匙でかき混ぜるのを思わず躊躇してしまうほど、見事な色彩の演出である。
「ピビンバの本場」らしく全州には、それこそ数えきれないほど多くのピビンバ専門店がある。
どこのどの店にしようかと、選ぶことすら無意味に思えるほどだ。
そこで、現地の市民に人気がある店、つまり観光客の専門食堂ではない点を目安に探したところ、意外にもその数が激減してしまった。
全州で暮らす住民から最も多く薦められた店は、「湖南閣」だった。湖南高速道路全州インターチェンジから車で7分余りの距離、マンションなどが密集した村の中間に位置している。
韓屋の形式で建てられた食堂の建物は、さっぱりとしたインテリアが施されている。
現代式に改良したチマチョゴリを着用している従業員は、ニコニコした表情で愛想よくあいさつを送ってくる。
注文したメニューは、「全州韓牛プルコギ・ピビンバ定食」と「全州ピビンバ定食」、「カルビチム(カルビを煮込んだ料理)」の3種類。定食は全州ピビンバ(ユッケピビンバに変更すると2,000ウォン追加)と韓牛プルコギの基本料理に加え、それぞれにトガニ(牛の膝の柔らかい部位)冷菜と黄泡ムック(こんにゃくのようなもの)の和え物、豆腐新芽サラダ、チャプチェ、蒸した唐辛子の和え物、かぼちゃのジョン、豆腐の煮物、ニンニク醤油漬け、各種キムチなど15種類のおかずと伝統酒である母酒(モジュ)がところ狭しと並べられる。
ところで、全州ピビンバの正統な食べ方をご存じない方にアドバイス。匙ではなく箸で混ぜるのが正しい食べ方。全州ピビンバのご飯は、牛の足の骨から取ったスープで炊くが、そのご飯粒が混ぜる過程でつぶれない方が美味しく食べられるからだ。くれぐれも匙で混ぜないように。